オータニシンイチのノート。

飲食店支援をしながら感じたことや経験したことから考えて、仮説を立てたり行動したり。

脳科学マネジメントから学ぶスタッフが勝手に育つコツ

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photo by xololounge ( http://www.morguefile.com )

人材育成、スタッフ教育に頭を悩ませているというオーナーさんは決して少なくないと思います。今後100年で日本の人口は4000万人を割り込むとまでいわれている現在、人材はまさに「人財」となることでしょう。できれば自分のお店のスタッフは有能であってほしいと願いたいところ。しかし、現実はどうでしょう?今回は、福岡で開催された株式会社ピーシーワークスの代表である岡紀行氏のセミナーに参加して学んだ中からスタッフが"勝手に”育つコツをご紹介します。

スタッフの能力を上げるには『記憶力』『予測力』を強化するだけ

人の行動を分析してみると、過去の記憶の中から必要な情報を引き出してきて行動をおこし、これから先の予測に利用しているだけです。10名のパーティーの予約があっても過去にやったことがなければ、食材はどれくらいの量が必要なのか?仕込みにどれくらい時間がかかるのか?フロアスタッフの人数はどれくらいが妥当なのか?など記憶がないので憶測で進めるしかない。しかし、一度経験している記憶があれば、ある程度の予測は立てられるし事前の準備も効率よく行えるでしょう。

スタッフ個々の能力には差があります。言われたら完璧にできる人、遅れるけどやれる人、やっているつもりの人、やれるけどやらない人、やれない人、忘れてしまう人…本当に様々な人がいます。そのスタッフの中からどの人をどのように能力を高めてあげられるかがカギとなります。

記憶力を上げるには経験と反復して思い出すという作業を、業務の中に組み込んでしまえばいいのです。Todoリストの作成とスケジュール管理がそれにあたります。ここで注意したいのは目的が明確であるということです。Todoリストの作成は紙一枚あれば誰にでも簡単にできます。そしてTodoリストに記載している内容がどれくらい進んでいるかを毎日定時に報告するということが肝心です。自分の仕事内容が見られるということです。これだけでも結構なプレッシャーですが、スタッフはやることが明確になるので比較的スムーズに取り組めるのではないでしょうし、進み具合を報告しなければならないので、やるのを忘れていても何度も確認することができます。

記憶力が上がれば引き出しが増えるのでおのずと予測力が上がります。以前取り組んだ内容と似たような案件があれば、どれくらいのスキルと時間があれば可能なのかを考えられるようになるのではないでしょうか?

スタッフが楽しんでできる環境を整える

「楽しんで」というのが大事です。ある程度経験値が上がり、こうすればこうなるという予測ができるようになると人は楽しくなってきます。じゃあこうだったら?こうなるのか?で進めていくとそうなることが結果として現れると快感になり、もっとやりたい!となってきます。その状態に知らず知らずのうちに誘導していくことがオーナーさんに求められます。そのために、スタッフが半年間でどのような成長をしているか?どんな成果をだせたか?失敗したことは何か?など自分で自己査定をしてもらいましょう。質問形式にすることで、考えるクセを植えつけることもできます。そして、半年後にどう変わったのか?半年前と変わっていないことは何か?をまたやりましょう。

 

そもそもやりたい人だけを集める

こんなことをやりたい人の勉強会を開催します。参加は完全自由です。参加しないとマズイよね…なんてものは必要ありません。逆にあってはダメです。本当にやりたい人を集めたいのですから。やりたい人が集まったら具体的にやりたいことを企画してもらいます。その根底にあるのは「なんか面白そう」や「かっこいいじゃん」、「かわいいー」が重要になります。私はサッカーが大好きですが、そうではない人からすれば20人以上の大人が走り回り、一つのボールを蹴って大きな網に入れるというシンドイものです。ですが、楽しいのです。もちろんプロではないので試合をしてもお金はもらえません。むしろ会場代を払っています。笑

やりたい人は没頭してそれをやってくれるのです。そこにはオモシレーやカッコイーはあります。クリエイティブな活動の背景には右脳的な発想が必要ですし、どんなに論理的に考えても答えはでてきません。「なんかええやん」を考えてみてはいかがでしょう?

 

ここまで、書いて分かった事があります。 岡氏のようにはうまく説明出来ないということです。それはなぜか?これらを経験した記憶がないからに他なりません。これらは実際にやってみて自分で経験しないと人にも説明出来ませんし、重みもありません。ですので、実践してみます。笑